November 22, 2004 12:00 AM快適音楽生活に隠された影の歴史 1U2はipodのCMにノーギャラで出演したという。 たまたまU2の最新アルバム「How to dismantle an atomic bomb」のMP3ファイルを無料で聴けるチャンスがあった。友人が購入したCDをメッセンジャーでファイル送信してくれるというのだ。そうすればU2のアルバムに関しては全くお金を使うどころか、友人宅に借りに行くという手間すらかからずに手に入る。 でも、結局買う予定だったのもあって断ってしまった。自慢したいのではない。オレはこれを劇的に変わってしまった音楽との付き合い方についての象徴的な事例として捉えている。「もし、ファイルを受け取っていたら犯罪じゃないか」と思うかもしれないけれども、このファイルをお金で売るか、もしくは不特定多数の人間が自由にダウンロードできる状態にファイルをどこかにアップするか、何らかの集まりの時に流したり、演奏したり、海賊ラジオで流したりしない限り、罪にはならない。個人的な用途に関しては、複製する権利が保障されているからだ。音楽ファン同士の貸し借りの世界である。 1 賃貸業に使用すること 2 個人的な範囲を超える使用目的で複製すること 3 ネットワークなどを通じてこのCDに収録された音を送信できる状態にすることを禁じます。とCDのパッケージ裏には明記されている。言葉の解釈によって違ってくるが、先の行為はこれらには当てはまらないように思える。1はもちろん、2は個人的な友人との間のことだ。敢えて言えば、3が当てはまるのかもしれないが、「送信できる状態にすること」が具体的にどういうことを指すのかが分からない。多分、サーバにアップしたりすることを指しているのだと思う。 つまり、ファイルをくれようとした友人とのやりとりは「CDを借りた」ということと同じなのだ。それがネットワークを通して、より洗練されたカタチで起こりうるということを意味する。CDを友人同士で貸したり借りたりして捕まったという話は聞いたこと無いだろう。無論、褒められた行為ではないが、犯罪ではない。著作権者の懐に何も入らないという点に関していえば、「ブック・オフ」も同罪だし、お金を儲けていることを考えれば、どちらが罪深いか明確だ。 今回のことをきっかけに、これまでの自分と音楽の付き合いを再検証してみた。すると、自分にとって、音楽リスニングの歴史はほぼ音楽コピー、バックアップの歴史だったことに気づく。尚、当時聴いていたアーティストや曲のディティールについては、書き出すときりがないので、また別の機会に譲ることにする。 最初に音楽を自覚的に聴き始めたのは、小学生の頃だ。幼児期にヒーローものの主題歌が入ったLPレコードを買ってもらった記憶はあるが、親から買い与えられただけで自覚的に聞いていたとは言い難い。小学生の頃にYMOのレコードを買ったり借りたり、またはラジオをエアチェックしたり、テープをダビングしたのが、最初の音楽との付き合い方だった。 小学生にとってはレコードなんて高価なものだったし貸し借りできた相手は1人しかいなかったのだが、親のソニーのハイファイシステムで初めてYMOを聴いたときの気分は今でも鮮明に思いだせる。この段階ではまだレコードから、テープに落とすというワザは編み出していなかった。親とかが音楽好きならよかったと思うのだが、父親は全く音楽を聴かないだけでなく、重度の機械オンチなのであった。購入したのは母親だったのだが、彼女はハイファイシステムをインテリアとして捉えていた。 小学生の高学年になり、アイワのダブルデッキ・ラジカセを買ってもらうと、ラジオのエアチェックを本格的にするようになった。当時はレコパルというラジオ番組情報誌があって、今のTVブロスなどの情報誌のようにラジオの番組表がそれには掲載されていた。それを入手して、自分の好きそうな曲がかかる番組、自分の好きなアーティストの特集番組をチェックして、蛍光ペンか何かでマーキングする。 そして、その時間になると、手動で録音をするのだ。録音ボタンをポーズボタンで止めておいて、ポーズボタンで録音を開始する様な感じで。番組を録り終わったあとには、ダブルデッキを使ってDJのしゃべりをカットし、曲だけが入ったテープを編集する。そして、それが完成したら、手書きもしくは転写するシールのようなもので、手作りでインデックスを作るのだ。そして、男女を問わずクラスの友達と貸し借りをしていた。きれいなインデックスを書ける子は人気があったりして。今思い出しても、微笑ましい。 今から考えたら、気の遠くなる作業だ。1400円くらいでアルバムを買えてしまう現在なら、作業コストを考えてもCDを買ってしまった方が得だ。このときに行っていたことは、編集とバックアップ、コピー作業で基本的には著作権者には儲けが行っていない。小学生でお小遣いが足りないから、こういった涙ぐましい作業で音楽ソフトを手に入れていたのだ。手に入れていたというよりは、手工業で作り上げていたという方が近い。 (つづく) トラックバックコメント
私も五、六年生でダブルデッキをゲット!初めて近所のレンタル”レコード”屋に入った時はパラダイス♪だいたいLPを開いて中を見られること自体が嬉しかった。そしてLPを買って自分の一枚になった時のあの喜びは、今ではもう味わえないでしょう。LPなんて本当は小2くらいからずっと憧れてたんだけど、親にほしいって言うのもなんか恥ずかしかったし、高校生くらいの大人が買うものだと思っていました。今の小中高生とか想像つかないかも知れないですね。とりあえずLPは、ほぼ買える対象ではなかったので、カセットにダビングして借りたり貸したり…。今は聴きたい音楽はすぐダウンロードできるし、夢のようですよ。 Posted by: 麻衣 : November 23, 2004 12:23 AM奥山さんとちょうど一回り違う私が初ボーナスで買ったのがWデッキのラジカセでした。(ジェネレーションギャップ!笑) こんな私の小学生時代はオープンリール。 私も奥山さんと同じく小学校の高学年でアイワのラジカセ買ってもらいました!テレコとかいうダックスフントマークのヤツ。 とても懐かしくておぉーーって感じです。 How to dismantle an atomic bomb、Amazonから昨日届いたよ。 おんなじ、おんなじ!!全く。マーカー、Wデッキ、レコパルって言うところも。深夜(子供にとっては)のクロスオーバーイレブンとか録音ボタンを押して寝て、全英TOP20は1度起きてタイマーで夜中起きる。そして気に入った音楽を編集。せっせとお金貯めてレコード買ってましたね。無理やりクラスのみんなに洋楽聴かせたり。歌いたいがためにテープをちょっと進めながら歌詞を聞き取って書き出して変な英語で平気で歌って。今はCDもかなり安くなってるし、中古はさらに安いし、探せばWinMXなるものも存在するしで、便利な世の中ですよね。U2は全く無名の頃から好きです。逆に今はちょっと・・・昔のほうが。でも好きなので聴いてしまいます。私も新しいの聴いてみます。で、結局新譜もう聴きました?よかったですか? Posted by: RIEMAMA : November 23, 2004 04:20 PM「音楽に金を払うのは当然」 ところで、U2の新譜、かなりいいですよ。 アイワのラジカセは壊れない、という伝説がありましたよね・・。 FMステーション(でしたっけ)とかも読んでました。渋谷さんや そうすると、たまに歌詞カードの誤訳を発見したりするんです。 つーかジョン・ピールさんが・・・・・・。昨日知ったのですけど 小学二年の時、 わたしはFMステーション派でした。毎号オリジナルのカセットインデックス用紙が綴じ込まれていたのでハサミで切って保管し、エアチェック(死語?)で作ったカセットテープの曲名を書きこんで使ってました。DJのしゃべりがかぶらなくて編集しやすかったのでNHK-FMの番組中心。ちなみにデッキはビクターでした。 自分のお金で初めてLPレコードを買ったのは中学生のときでしたが、それだけで1ヶ月のお小遣いが吹っ飛ぶくらい高かった・・・。試聴できるお店なんて近くになかったので、どの1枚を買うか吟味するためにも毎日せっせとラジオ聞いてました。懐かしいですね。 Posted by: あさ : November 24, 2004 12:03 PMコメントする
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